会員プログラムは「ポイント施策」のままでよいのか?
2026/01/23
ロイヤリティプログラムを再定義する企業が増えている理由
多くの小売企業やブランド、サービス業において、会員プログラムの導入はすでに一般的な取り組みとなっています。
その多くは、
買い上げ金額に応じてポイントが貯まる
1ポイント=1円として次回以降に利用できる
年間購買金額に応じて会員ランクを設定
ランクによってポイント付与率や特典内容が変わる
といった、実質的には「割引プログラム」に近い仕組みです。
分かりやすく、導入もしやすい一方で、近年この会員プログラムを見直そうとする企業が増えてきています。その背景には、いくつかの構造的な変化があります。
なぜ今、会員プログラムの見直しが進んでいるのか
① ポイント制度が必ずしもインセンティブにならない
商材の特性や単価、ブランドの世界観によっては、「ポイントが貯まる」「少し安く買える」という仕組みが、必ずしも顧客の行動を動かすインセンティブにならないケースがあります。
購買頻度が低く、単価が高い商材
価格よりも体験や価値観が重視されるブランド
値引きがブランド価値の毀損につながりかねない商品
こうした商材やブランドでは、ポイント制度はコストとしては発生するが、ロイヤリティ向上にはつながらないという状況に陥りがちです。むしろ、「値引き以外のインセンティブ」のほうが有効なのではないか、という問題意識が高まっています。
ロイヤリティは「買い上げ金額」だけでは測れない
ロイヤリティプログラムの本来の目的は、
いかにお店やブランドのファンになってもらうか
いかに熱量の高い顧客との関係を深めていくか
結果として顧客のLTV(生涯価値)をいかに高めるか
という点にあります。しかし、ファンの熱量は必ずしも「買い上げ金額」だけで測れるものではありません。
来店頻度は高いが、購入金額は大きくない
SNSで積極的にブランドを発信してくれている
ブランドが大切にしている思想アイテムに共感している
こうした顧客は、将来的な価値や影響力という観点では、非常に重要な存在です。
今はそこまで購入金額が多くなくても、将来増えていく可能性があります。
また、購入金額面での貢献は高くなくても、ファンとしてブランドの価値を周囲に伝えるアンバサダー的な役割を担ってくれる可能性もあります。
にもかかわらず、従来型の会員制度では評価されにくい、という矛盾があります。
そもそも会員プログラムに意味・効果はあるのか
会員数は増えているが、
売上やLTVが伸びていない
非会員との差が見えない
運用コストだけが増えている
ポイントの使用率が低い
などといった声も少なくありません。
「会員制度を導入すること」自体が目的化し、本来何を実現したかったのかが曖昧になっているケースも多く見られます。
会員プログラムが溢れ、顧客が疲れている
消費者側から見ると、
どこに行っても会員登録を求められる
ポイントやランクの仕組みが複雑
管理しきれない
といった「会員疲れ」も顕在化しています。
会員制度を作れば囲い込める、という時代はすでに終わりつつあります。
ポイント経済圏の拡大
共通ポイントやカードポイントなど、いわゆる「ポイント経済圏」は年々拡大しています。
その結果、
個別企業のポイントの魅力が相対的に低下
「どこで買っても同じポイントが貯まる」状態
になり、自社独自の会員制度の存在意義が問われる状況になっています。
では、会員プログラムはどう見直すべきか
① そもそも顧客は会員制度を求めているのか
最初に立ち返るべきは、顧客が本当に会員制度・ロイヤリティプログラムを求めているのかという問いです。
何を価値と感じているのか
どんな体験を求めているのか
なぜ自店、自ブランドを購入・利用してくれているのか
この確認なしに制度を設計しても、成果にはつながりません。
② ランクを「買い上げ金額」だけで決めない
ロイヤリティを評価する軸は、金額以外にも考えられます。
来店頻度・利用頻度
SNSでの投稿や発信
ブランドが重視するアイテムの購入
長期的な関係性(累積実績)
そもそもブランドとして大切にした顧客はどういった顧客なのか。
ブランドが大切にしたい顧客の行動パターンを踏まえ、それらの行動を評価軸に組み込むことで、ブランドが大切にしたい顧客像を明確にできます。
③ 特典は「割引」だけでなく、体験へ
特典も、ポイント割引だけに限定する必要はありません。
上位会員限定のイベントや体験
先行販売・限定商品の案内
ブランドの裏側に触れられる機会
など、顧客体験を広げ、深める設計が重要です。
④ リコマースなど、新しい関係性の設計
商材によっては、
使用済み商品の買取
下取りを前提とした購入体験
といったリコマースを組み込むことで、「買って終わり」ではない、継続的な関係性を設計することも可能です。
当社の支援事例:大手ファッション企業のケース
当社が支援した、ある大手ファッション企業では、ロイヤリティプログラムを制度単体で考えるのではなく、提供したい顧客体験を起点に設計しました。
まず、
どんな顧客にファンになってほしいのか
自社にとって大切にすべき顧客≒ファンとはどのような顧客か
ファンにどんな顧客体験を提供したいのか
ファンが望んでいる顧客体験はどのようなものか
を定義し、提供したい顧客価値の実現手段の一つとしてロイヤリティプログラムを位置づけました。
具体的には、
買い上げ金額のみに依存しないランク設計
年間実績だけでなく、累積していく評価指標の導入
割引に頼らない、上位顧客限定の体験型特典
などを組み込んでいます。
結果として、ロイヤリティプログラムは単なる販促施策ではなく、顧客との関係性を深め、ブランド価値を高める仕組みとして機能するようになりました。
株式会社ビジネス・プラットフォームの考えるロイヤリティ設計
当社では、会員制度やロイヤリティプログラムをそれ単体で考えることはしません。
経営・ブランド戦略との関係性
ファンになってもらいたい顧客の定義
提供したい顧客体験/ファンが望む顧客体験の定義
上記を踏まえた制度設計
ロイヤリティプログラムを運用するための業務・組織・データの一体設計
実行・定着までの伴走支援
を通じて、ロイヤリティプログラムを経営成果につなげることを重視しています。
まずは「無料相談60分」から
会員制度を見直したいが、方向性に迷っている
ポイント施策が形骸化している
ロイヤリティプログラムが本当に必要なのか疑問がある
会員制度の成果が見えない
ロイヤリティプログラムをどう設計すべきか分からない
このような場合は、まず一度現状を整理することが有効です。
当社では、初回60分の無料相談を実施しています。
会員プログラムや顧客戦略について、経営視点で一緒に考える場としてご活用ください。
ご相談はお気軽にこちらからお問い合わせください。
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株式会社ビジネス・プラットフォーム
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